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推理小説感想① 現代詩人探偵

書評とか出来る力はないのでTwitterで感想をポロッと言うくらいで

考えていたのですが、SNSでも結局サボって日記書くのをやめてしまい

個人ブログだと尚更書くネタがなくなってサボりそうなので

折角なんで読んだ本を書いていきます。

 

初めて取り上げる小説は紅玉いづきさんの、現代詩人探偵。

出来る限りネタバレ無しで書くので、多分短い感想になると思いますが。

www.tsogen.co.jp

 

推理小説の形式はホワイダニット、動機に拘った一人称小説。 

 

一人称小説故の主人公への共感や、

物事を起こした動機を知りたいという感情。

これを持てるかがこの作品に引き込まれるかの焦点になるかと。

 

タイトルの探偵という字に期待して探偵小説を期待していると、少し肩透かし。

本格的な推理、ロジックを求める人には向いてないという気はします。

 

どうやったのかではなく【何故】そうしたのか。

サスペンスドラマで動機の部分に惹かれる人にとっては

好みの作品に当てはまるかもしれません。

 

世界観としては、テーマの詩と死の関連性を上手くイメージさせていく、

全く晴れ間のないどんよりした雲の中を漂っているような世界感。

それらを表現する為に主人公の苦しさや感情の揺れを文章、

句読点の使い方等で表現、その結果最初は読みにくく感じるかも。

推理小説というカテゴリですが、鬱々しい青春小説に推理要素を

入れたような作品というのが一番しっくり来る気がしますね。

 

 

読んでいる時の感想は、一言で言うなら重苦しい。

創作を夢見て破れてしまった人間や、

今も尚もがいてる人間にとっては本当に辛い小説です。

 

創作をしたことがない人間でも現実と夢の狭間を漂った若い頃、

その夢が醒める時に色々な人が感じた思いを掘り起こされるような作品。

 

それでも、夢を見た人なら判ってしまう共感に、

ページを捲る手は休まる事を許しませんでした。

その先に求めている物がないだろうと理解していながらも、読む手は止まらず。

延々本を読み進めていました。

 

読み終えた時にこの作品は面白いか、面白くないか。

出来が良いか、悪いかというよりもまず。

 

心を打たれるものがあるか、ないか。

この作品に思った感想はこれでした。

打たれる物がなければただただ辛いだけでしょう。

自分は前者です。最後が、とても胸に残りました。

 

もっと語りたい気もするのですが、ネタバレしてしまいそうなのでこの辺で。

 

 

最後に、この作品をオススメするかと言われると……

万人受けは決してしないと思います。

ただ、自分は好きですと答えると思います。

 

 

こんな拙い感想でも読んでみたいと思ったのであれば、

お手に取って見てください。

 

 ですが、この作品を読むのでしたら

メンタルが上向きの時をおすすめします。

引っ張られる人は、引っ張られてしまうと思うので。

 

今回はこの辺で。正直人狼の話しを書くよりイキイキしてたとは内緒